映画ウルフ・オブ・ウォールストリートについて
ウルフ・オブ・ウォールストリート(原題:The Wolf of Wall Street)は、2013年公開のジョーダン・ベルフォートの伝記・ブラック・コメディ映画です。監督は巨匠マーティン・スコセッシで主演はレオナルド・ディカプリオでした。
この映画、知ってる?と友人に聞くと、『あぁ、登場人物がみんなクズで詐欺師みたいな話だよね』って具合の返答がくる映画です。ジョーダン・ベルフォートの自伝ですが映画的な脚色が大きくされているとは思います。
ウルフ・オブ・ウォールストリートのあらすじ
ジョーダン・ベルフォート(演:レオナルド・ディカプリオ)は、ヤク中の上司マーク・ハンナ(演:マシュー・マコノヒー)から株式投資のトレーダーのいろはを指南されるるものの、『ブラック・マンデー』があり失職してしまいます。
その後、田舎町の小さな株式売買の会社に入社し、ペニー株(クズ株)を売りさばき、頭角を現すようになります。
羽振りの良いジョーダンに、何の仕事をしているのかと尋ねてきたドニー(演:ジョナ・ヒル)は、月収7万ドルの話を聞くとすぐに、部下にしてくれと請願します。その後、ドラッグで意気投合した二人を中心に、やんちゃな男たちを集めて会社を開きます。
ジョーダンは自分の優れた話術・営業術をこのやんちゃな男たちにコピーさせ、自分の分身を作ることに成功します。
26歳でストラットン・オークモントという立派な名前の会社を作り、ドラッグやセックスにまみれた経営で年収4900万ドルを稼ぎ、ウォールストリートの「ウルフ」と呼ばれるようになります。
その後、荒稼ぎを続けるジョーダンに連邦捜査官が目を付け、法律違反や巨額の脱税を疑いだします。連邦捜査官を懐柔しようと試みたり、司法の目を掻い潜ろうするものの、ドラッグでボロが出てしまい、捕まります。
しかし、かつての仲間を売り、司法取引で大幅に減刑されます。
服役し、出所後、世界最高のセールストレーナーとして講演活動するジョーダンでした。
ウルフ・オブ・ウォールストリートに学ぶ『需要と供給の生み方』
あらすじは、かなり省略して書いていますので興味が湧いた方は映画を是非見てください。
さて本題の『需要と供給の生み方』について
映画では、やんちゃな男たち(野心はあるけどバカばかり)がレストランに集まった際、男たちにジョーダンが『オレにこのペンを売ってみろ』と言います。どんかんな男たちばかりでしたが、ドラッグの売人でもあるブラッドが、このナプキンにサインしろとジョーダンに言います。ジョーダンはペンを受け取り、これが需要と供給だと言います。
この話は、映画のラストシーンでもセミナーの参加者へ同じことをジョーダンは問いかけています。
ジョーダンとブラッドのやりとりは、わずか10秒程度の会話で成立していますが、セミナー参加者たちは、観念や感情に訴えようとトークを続けますが、ペンは売れませんでした。
大切なのはニーズ(必要性)を生むことです。ペンが必要となれば売れるのです。
ニーズ(必要性)を生むとは?
ニーズは英語のneeds由来で、日本語では主に『必要性』と言い換えられるでしょう。さらに付け加えるとすると『緊急』『不可欠』といった差し迫ったニュアンスを含んでいます。単に『必要』ではなく『優先順位が高い』という意味合いがあります。
もう一度映画の話に戻ります。
ペンを売るシチュエーションはどのような状況だったでしょうか?ジョーダンがオレにこのペンを売ってみろと言い、ブラッドがナプキンにサインしろと要求。
ジョーダンはペンを受け取る(サインしなければならなくなった)。
この状況は、ブラッドが起こしたジョーダンの状況変化です。需要と供給が生まれるのは、まさにこの変化なのです。ブラッドがジョーダンにサインを要求、ジョーダンがサインするにはペンが必要になりました。さっきまでジョーダンはペンを必要としませんでしたが、ブラッドが要求したことで必要になりました。(状況が変わった)
つまり、ニーズ(必要性)を生むとは、顧客が最優先で求めている変化だということです。
これは、商品づくり、商品販売で基礎にすべき考えです。
この映画は、他にもためになる話があるのですが、今回はこの話だけ紹介させて頂きました。